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高草木裕子展2024

作品について
2009年頃いのちをテーマとして作品に大地を取り込みたいと考え、それまで描いていた抽象的な形象を取り払い、一定方向の筆の動きを繰り返す絵画を制作した。ほぼ単色の絵の具の濃淡とわずかな色の違いによって水面のような画面には、ゆらゆらと網のようなかたちが立ち現れた。2013年頃からは世界の連鎖する有様の表現として多角形の連なる絵画の制作を始めた。多角形の集積による有機的な形が、ミクロ的でもマクロ的でもあることなどに面白さを感じた。 実物の透明な網を素材に使い始めたのは2020年。不織布の作品の補強材の目的で使用した網に絵の具が飛んで着色したのがきっかけだった。網はモノを遮断し、あるいは解放する。網の縦横の交点はモノの存在の原点であり、その結果世界を形作っていると言えるかもしれない。2021年、2022年には着色したネットを複数枚空間に吊り下げる作品や、着色時の飛沫による平面作品を発表。2023年に初めて紙やキャンバスにネットを重ねて描く平面作品を発表した。そこにはネットがあることによる不自由さと自由さがあるのだが、ネットがあることによる自由や解放が不自由さに勝っていると感じ、本展出品作品に至る。

高草木裕子展 ネットの向こうのまだ見ぬ世界
会期:2024年2月27日(火)〜3月3日(日)
時間 :午後12時〜午後6時(最終日午後6時)
場所アートギャラリー絵の具箱(吉祥寺)
作品購入現地オンラインショップお問い合わせページ
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